ストップ温暖化の取り組み
シンポジューム・「ウエブ」「エコウエーブの呼びかけ」
公害・地球環境問題懇談会
運営委員 農学博士 大嶋茂男
1 5.10シンポジューム
公害地球懇は、昨年12月22日に、「待ったなしの温暖化対策を考える―バリ会議から洞爺湖サミットへ」のシンポジュームを開き、地球環境問題への取り組みを強化すると共に、公害関係五団体で「今なら間に合う!温暖化対策待ったなし。子供たちのみらいのために今すぐ政策を」の共同アッピールをもって政府申し入れ行動を行いました。
その上で、5月10日新婦人会館において、公害地球懇・総行動実行委員会・公害弁連の主催で、「ストップ温暖化にむけて、切迫感をもって取り組もう」という呼びかけを兼ねたシンポジュームを開催し、100人の参加者を得て、この集会も成功させました。参加者としては、この運動に大きな取り組みを始めている新婦人、農民連の参加が目立ち、逆に、労働運動の側では、平和と人権問題に比べて、地球温暖化問題はこれからという感じがしました。この集会の獲得目標は、以下の3点でした。
- 加速している地球温暖化に「危機感」をもち、ストップ温暖化に「切迫感」をもって取り組むための学習の機会とする。
- ストップ温暖化のポイントである「大口排出源に対する削減義務化」と地球温暖化に逆行する「道路建設などの政策の中止」の方向を確認する。
- 「共同のウエブ」の立ち上げを報告し、「エコウエーブ」を呼びかけ、洞爺湖サミットにむけての取り組みのスタートとする。
この獲得目標を十分に達成した充実した集会になったと思っています。
2 共同制作の「ウエブ」の立ち上げと多様な形態で推進する「エコウエーブ」の呼びかけ
地球温暖化防止の課題は、従来の運動のように、シングル・イッシュー(単一課題)の取り組みと異なり、最終的には、生活・生産様式を持続可能な方向に転換するまで続く運動となります。その意味では、@多面的で正確な情報を、多くの人に届けること、A運動の形態としても、自分が参加する組織として関心を持つ課題に取り組むことが不可欠の要素となります。
そこで、公害地球懇としては、公害弁連、全労連、新婦人、農民連、自治労連などの諸団体に呼びかけて、情報の提供は、「それらの団体と共同制作」の形態をとった「ウエブ」を立ち上げることにしました。同時に、運動の進め方は、各団体が関心を持つテーマにそって運動を自主的、主体的に組み立て、全体としては、寄せては返す波のように、絶え間のない運動が展開される「エコウエーブ」という形式の運動を呼びかけました。
この二つの呼びかけは、以上に記した団体以外からも賛同の声で迎えられ、大きな運動が始まろうとしています。
この「情報提供」と「エコウエーブ」の運動を通じて、従来から闘ってきた高尾山などの道路、東京大気、水俣病、川辺川などの運動が新たな盛り上がりをみせるように、公害弁連ともども、工夫をしていきたいと決意しています。